私は、1年に数回、原油を原資産とするバイナリーオプションの取引をしています。とくに、OPEC会合が開催されるときに、取引しています。原油を原資産とするバイナリーオプションを扱っている会社はほとんど存在しませんので、私はIG証券を利用して取引しています。
OPEC会合では、主な産油国が会合を開き、原油の生産量を話し合います。実質的には、地球上で最大の産油国であるサウジアラビアが減産をするか、増産をするか、それとも生産量を変更しないかによって原油価格の相場が動くことになります。ですから、OPEC会合の決定内容が発表されるタイミングで、原油価格は上下に大きく動きます。
バイナリーオプションで稼ぎやすいのは、レンジオプションで、なおかつ値幅が狭く設定されているときです。バイナリーオプションの値幅は、証券会社側が自由に設定できます。あらかじめ、OPEC会合で生産量の増産が決定されそうだとか、あるいは減産が決定されそうだという見通しのときは、レンジオプションでもラダーオプションでも値幅を拡げて設定されます。
このため、生産量を変更しないと決定された場合には、バイナリーオプションの価格は時間の推移とともに下落していきますので、損失を被る可能性が高いです。そして、少々の減産決定でもバイナリーオプションの価格は、ほとんど動きませんから、やはり時間の推移とともに価格は下落していきます。
一方、事前にOPEC会合で生産量に変更はないだろうと予想されているときは、証券会社のレンジオプションの値幅設定は狭く設定される傾向があります。生産量に変更がなされないのならば、レンジオプションの値幅を広く設定すると、証券会社は損失を被ります。ですから、狭くレンジを設定するのです。
このときが、私たち投資家にとってはチャンスです。OPEC会合で生産量に変更はないという予想が大勢を占めていても、OPEC関係者の動向は事前に周知されることはありませんから、ハプニング的な決定がされることも多いのです。そして、結果的には生産量に変更はないという決定がされたとしても、決定内容が公表されるまでの間に、原油価格は思惑的な値動きを示すことがあります。
これに釣られて、バイナリーオプション(レンジオプション)の価格も上下に変動することになります。このときが、利ザヤ稼ぎのチャンスです。80ポイントでレンジオプションの「アウト」を購入すると、2回や3回は大きく価格が上昇します。そこで、すかさず利益を確定すればよいのです。
OPEC会合のような大きなイベント発生時においては、事前にインターネットで情報収集し、生産量に変更があるかないかを調べることが重要です。そのうえで、バイナリーオプションの価格設定の幅が狭いようならば、果敢にレンジオプションで勝負することを投資家の皆さんにお勧めしたいと思います。オプション取引ですから、原資産の原油価格が思惑的な値動きをするだけで、簡単にバイナリーオプションの価格は10%や20%上下に変動します。それが狙い目なのです。
原油を原資産とするバイナリーオプションの場合は、生産量が増えることによって原油価格が下落していくのか、あるいは生産量が減少することによって原油価格が上昇していくのか、そして生産量を変更しないことによって原油価格が横ばいで推移するのかを判断することが重要です。この3つの確率を前提に考えて、なおかつレンジオプションの値幅設定を組み合わせると、利益を挙げられる確率が高まることになります。
さらには、OPECで生産量の変更が決定されると、数ヶ月間は原油価格の相場はトレンドを形成します。このため、とくに上昇トレンドとなったときにはラダーオプションでも稼ぎやすくなります。